2017-10-21から1日間の記事一覧

【第88回】 嵐に不動の鍛えの信心で (2017.10.19)

きたはぬ・かねは・さかんなる火に入るればとくとけ候、冰をゆに入るがごとし、剣なんどは大火に入るれども暫くはとけず是きたへる故なり (四条金吾殿御返事、1169ページ) (通解) 鍛えられていない鉄は、燃え盛る火に入れれば、すぐに溶けてしまう。 …

【第87回】 題目には無量無辺の功徳力 (2017.10.12)

今法華経は四十余年の諸経を一経に収めて十方世界の三身円満の諸仏をあつめて釈迦一仏の分身の諸仏と談ずる故に一仏・一切仏にして妙法の二字に諸仏皆収まれり、故に妙法蓮華経の五字を唱うる功徳莫大なり(唱法華題目抄、13ページ) (通解) 今、法華経は…

【第86回】 いかなる障魔も吹き飛ばせ (2017.10.5)

『種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用ちいじとなり、其の外の大難・風の前の塵(ちり)なるべし』 ​​​​​​​(開目抄、232ページ) 〈通解〉 (誘惑や脅しなど)種々の大難が出てきても、私の正しい法義が智者に破られることがない限り、決し…

小説「新・人間革命」 暁鐘 四十三 2017年10月21日

九日正午、山本伸一たちは、マルセイユを訪れた。小高い丘の上に四角い鐘楼がそびえていた。 ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院である。 丘に立つと、地中海のコバルト色の海に浮かぶ、石造りの堅固な城壁に囲まれた小島が見える。 『巌窟王』の邦訳名で知ら…

小説「新・人間革命」 暁鐘 四十二 2017年10月20日

山本伸一は、ここで、仏法で説く「発心」について語っていった。 「『発心』とは、『発菩提心』という意味である。簡単に申し上げれば、悟りを求める心を起こすということであり、成仏への決心です。 人生をより良く生きようとするには、『汝自身とは何か』…

小説「新・人間革命」 暁鐘 四十一 2017年10月19日

翌七日、夏季研修会の一環として、ヨーロッパ広布二十周年の記念総会が開催された。 山本伸一は、この席でも、御書を拝して、参加者と共に、仏法の法理を研鑽し合った。 そのなかで彼は、一切衆生が「仏」の生命を具えていることを述べ、生命の尊厳を説く仏…

小説「新・人間革命」  暁鐘 四十 2017年10月18日

六日の午後、欧州研修道場では、山本伸一が出席して、ヨーロッパ広布二十周年を記念する夏季研修会が晴れやかに開幕した。 これには、地元フランスの百人をはじめ、十八カ国五百人のメンバーが集った。 伸一は皆と厳粛に勤行し、参加者の多幸とヨーロッパ広…

小説「新・人間革命」 暁鐘 三十九 2017年10月17日

欧州研修道場の北側には、サント・ビクトワール山(聖なる勝利山)がそそり立ち、青空の下、太陽を浴びて、石灰岩の岩肌が輝いていた。 “二十世紀絵画の祖”といわれるセザンヌもこの山に魅了され、多くの名画を残している。 六月六日の昼前、山本伸一は、妻…

小説「新・人間革命」 暁鐘 三十八 2017年10月16日

山本伸一の搭乗機は、右手に白雪を頂くアルプスの山々を望みながら、地中海沿岸のフランス第二の都市マルセイユへ向かった。 現地時間の六月五日午後一時過ぎ、マルセイユの空港に到着した一行は、エクサンプロバンスのホテルで、直ちにフランスでの諸行事に…