2016-09-11から1日間の記事一覧

【第31回】 善のスクラムを築きゆけ (2016.9.6)

甲斐無き者なれども・たすくる者強ければたうれず、すこし健の者も独なれば悪しきみちには・たうれぬ (三三蔵祈雨事、1468ページ) (通解) ふがいない者でも、助ける者が強ければ倒れない。少し強い者でも独りであれば、悪い道では倒れてしまう。 同志…

【第30回】どこまでも健康第一で 2016年8月22日

この仏・不死の薬をとかせ給へり・今の妙法蓮華経の五字是なり、しかも・この五字をば閻浮提人病之良薬とこそ・とかれて候へ(妙心尼御前御返事、1479ページ) (通解) この仏は不死の薬を説かれたのである。今の妙法蓮華経の五字がこれである。 しかも、…

【第29回】 師弟共戦の旅路は永遠 (2016.8.19)

さても・さても去る十二日の難のとき貴辺たつのくちまで・つれさせ給い、しかのみならず腹を切らんと仰せられし事こそ不思議とも申すばかりなけれ (四条金吾殿御消息、1113ページ) (通解) それにつけても、去る12日の難(文永8年9月12日の竜の口…

小説「新・人間革命」源流 9 2016年9月10日

インド・デリーは、空いっぱいに星々が瞬き、上弦をやや過ぎた銀の月が、微笑みかけるように、地上に光を投げかけていた。 香港の啓徳空港を二月五日の夕刻に発った山本伸一の一行が、パラム空港(後のインディラ・ガンジー国際空港)に到着したのは、現地時…

小説「新・人間革命」源流 8 2016年9月9日

故・周志剛理事長の家は、鉄筋コンクリートのアパートの五階(日本の数え方では六階)にあったが、エレベーターはなかった。 山本伸一は、創価大学の大学院生で、通訳として香港訪問に同行していた、周家の長男・志英に案内されて階段を上っていった。 志剛…

小説「新・人間革命」源流 7 2016年9月8日

九竜会館での記念勤行会が行われた四日の夜、山本伸一は香港本部長会に出席した。 彼は、参加者の近況や意見を聞きながら、一人ひとりに励ましの言葉を送った。 「広宣流布といっても、遠くにあるものではなく、身近にあるものなんです。 まず自分自身を信・…

小説「新・人間革命」源流 6 2016年9月7日

香港滞在二日目となる二月四日の午後一時半、山本伸一は、九竜のビクトリア港近くにある九竜会館を初訪問し、香港広布十八周年を祝う記念勤行会に出席した。 九竜会館は商店街の中にあり、十四階建てのビルの四階(日本の数え方では十五階建ての五階)にあっ…

小説「新・人間革命」源流 5 2016年9月6日

香港会館前の公園で林一家を励ました山本伸一は、午後六時半から行われた、香港の各部代表者会議に出席した。 会場は、十八年前、伸一が東洋広布の第一歩を印した時に宿舎とした、 尖沙咀にあるホテルであり、食事を共にしながらの集いとなった。 あの一九六…

小説「新・人間革命」源流 4 2016年9月5日

林一家は子どもが六人おり、父親は運転手をし、母親は裁縫の仕事をしていた。 住居は、三十平方メートルにも満たない公営のアパートである。 山本伸一は、林家の子どもたちとブランコで遊んだあと、両親に視線を向けた。 「よく頑張っていますね。子どもさん…