2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 宝塔9 3月15日

盛山光洋は、琉球大学の合格発表の日、西表島の実家で、ラジオ放送を聴き、合格を知った。 母と手を取り、跳び上がらんばかりに喜んだ。 彼は入学の手続きをすませると、すぐに那覇の沖縄本部を訪ね、学生部の人を紹介してほしいと頼んだ。 盛山は、学会を守…

きょうの聖教新聞 2007・3・15

★名字の言 ▼目のかすみと二重に見える症状が気になり、眼科で診てもらった。幸か不幸か「老化現象」と。その折、目の最新検査機器の説明をしてくれた ▼目の奥にある網膜を赤外線によって深さ6ミリまで断層撮影できる。これまでは網膜表面しか見えなかったが…

小説「新・人間革命」 宝塔8 3月14日

家族がいなくなるのを見計らって、盛山光洋は実家で題目を唱えた。 さんざん信心に反発してきただけに、御本尊に手を合わせる姿を、見られたくなかったのだ。 盛山は、唱題を重ねるうちに、勇気と力がわいてくるのを覚えた。不思議であった。 夏休みが終わり…

きょうの聖教新聞 2007・3・14

★名字の言 ▼入会動機は、人さまざまである。昨年、入会したある壮年。それまで信心に無関心だった。妻は一人で活動に励んだ。転機は本部幹部会の衛星中継の時 ▼壮年は、中継に参加した妻に、どうしても連絡を取らねばならない急用ができた。仕方なく中継会場…

小説「新・人間革命」 3月13日 宝塔7

盛山光洋は、沖縄の竹富島に五人兄姉の末子として生まれた。 竹富島も空襲を受けており、彼は周囲の人たちから、戦争の恐ろしさをよく聞かされてきた。 また、父親は徴兵され、戦地で結核にかかった。 戦後も、家で寝たきりの状態が続き、母親が祖母と父の面…

きょうの聖教新聞 2007・3・13

★名字の言 ▼池田名誉会長は、真剣に行動する友、陰の労苦に徹する青年を、しばしば「庶民の英雄」と称える ▼フランス革命の英雄といえばナポレオンだが、同時代にもう一人、英雄と讃えられたのが、1798年の「ナイルの海戦」でナポレオン軍を破った英国艦…

全同志の無事故安穏を心から祈念 新時代第5回本部幹部会でのスピーチ

「5・3」を記念し、全同志の皆様に和歌 晴れ晴れと 五月三日の 嬉しさは 三世の宝が 光るが如くに 全世界 創価の旗は たなびきて 平和と勝利の 同志の笑顔よ 偉大なる 広宣流布の 道しるべ 五月三日の この日 祝さむ 師弟不二 生死不二なる 意義深き 五月…

きょうの聖教新聞 2007・3・12

今日は、新聞休刊日です。

Realizing the potential of an aging society March 2007

Thursday, March 8, 2007 Realizing the potential of an aging society By DAISAKU IKEDA Japanese society stands on the cusp of change. Starting from this year, large numbers of the postwar baby-boom generation will reach retirement age -- the…

小説「新・人間革命」 3月10日 宝塔6

第三十五回本部総会での山本伸一の講演を受けて、青年部では真剣に検討を重ねた。 そして、翌一九七三年(昭和四十八年)二月に行われた第二十一回男子部総会で、「生存の権利を守る青年部アピール」が採択されたのである。 そこでは、戦争の廃絶や公害の絶…

きょうの聖教新聞 2007・3・11

★名字の言 ▼イチゴ栽培40年の栃木の農村部員を訪ねた。イチゴ作りの魅力は、「自分が作ったものを、子どもたちがおいしそうにほお張る姿」と笑顔で ▼“もぎたて”を提供するイチゴの自動販売機を、地域にいち早く導入。一日に何度も補充するほどの人気だ。夢…

きょうの聖教新聞 2007・3・10

★名字の言 ▼広島県出身の一人の青年が国連職員に採用され、昨年暮れ、イタリアのWFP(国連世界食料計画)本部に赴任した ▼青春時代、世界への飛翔を夢見て、東京の国立大学へ編入した後、父が急逝。ガソリンスタンドで懸命に働きながら、自活し、母に仕送り…

小説「新・人間革命」 宝塔5 3月9日

帰国した山本伸一が、師子奮迅ともいうべき勢いでフル回転していたころ、間近に迫った締め切りに追われながら、原稿の校正作業に没頭する青年たちがいた。 沖縄、広島、長崎の青年部反戦出版委員会のメンバーである。 青年部が反戦平和運動の一環として取材…

きょうの聖教新聞 2007・3・9

★名字の言 ▼“脳を鍛える”ブームである。「物忘れがひどくなった」など老化の始まりを気にする人が多いが、人間は感情から老いるとの指摘も ▼人間の脳でまず縮み始めるのは前頭葉。思考・意欲・感情などを司り、「記憶力の低下以前に、自発性や意欲が衰え、感情…

小説「新・人間革命」 宝塔4 3月8日

山本伸一は、記念総会での講演の最後に、この四月二十八日を「石川の日」「富山の日」として前進の節を刻んでいくよう提案した。 賛同の拍手が場内に響き渡った。 伸一は、創価学会の方向として、それぞれの方面や県などが、独自性を発揮し、地域貢献をめざ…

きょうの聖教新聞 2007・3・8

★名字の言 ▼「努力できることが才能である」とは米大リーグ・ヤンキースの松井選手が支えにしている言葉。自身の打撃を鍛え上げた実践に“毎日の素振り”を挙げている ▼その重要性を教えてくれたのが巨人時代の長嶋監督。「おい、松井、バット持ってこいよ」。…

小説「新・人間革命」 宝塔3 3月7日

誰もが、平和を叫ぶ。誰もが、生命の尊厳を口にする。 しかし、その尊いはずの生命が、国家の名において、イデオロギーによって、民族・宗教の違いによって、そして、人間の憎悪や嫉妬、侮蔑の心によって、いともたやすく踏みにじられ、犠牲にされてきた。 …

きょうの聖教新聞 2007・3・7

★名字の言 ▼強盗に悩んだ米国のコンビニエンスストアが、ある方法でチェーン店の被害を約30%減少させた。当初、レジは強盗から守るつもりで店の奥に。が、それを外からよく見える出入り口の側に移動させた。人目を避けたい強盗の心理を突いた、発想の転換…

小説「新・人間革命」 宝塔2 3月6日

山本伸一は、さらに、「御本尊七箇相承」の「法界の五大は一身の五大なり、一箇の五大は法界の五大なり」、また、「法界即日蓮、日蓮即法界なり……」の文を引き、こう語った。 「つまり、宇宙を構成している要素である地・水・火・風・空という、同じ五大種に…

きょうの聖教新聞 2007・3・6

★名字の言 ▼最後の曲が終わるやいなや、5000人の聴衆がスタンドから拍手喝采を送った。先日、開催された音楽隊「創価ルネサンスバンガード」のコンサートでのこと。人々の心を揺り動かしたのは、音に託した彼らの戦う“魂”であろう ▼かつて、東京五輪の「オリ…

小説「新・人間革命」 3月5日 宝塔1

「『立宗の日』にちなみまして考えますことは、“日蓮大聖人は、いったい何をこの世に弘めようとなされたのか”という一点であります」 山本伸一の力強い声が響いた。大きな、根本的な問題提起であった。 金沢市の石川県産業展示館を埋め尽くした参加者は、求…

きょうの聖教新聞 2007・3・5

★名字の言 ▼「技術的な面で悩んだとき、妻の『自分らしくやったら』という言葉をきっかけに、自分の長所を伸ばそうと考えを改めました」-先ごろ「チャレンジトーク」に登場した長野五輪スキージャンプの金メダリスト・原田雅彦さんは言う ▼原田さんのジャン…

小説「新・人間革命」 陽光51 3月3日

山本伸一は、グアム島の代表に、島の気候や産業、メンバーの様子などを尋ねていった。 現地のメンバーのなかには、発見された横井庄一の通訳をしたという人もいるという。 また、戦時中、日本軍に、死ぬほどの拷問を何度も受けた人もいたというのだ。 伸一は…

きょうの聖教新聞 2007・3・4

★名字の言 ▼鳥取駅から車で30分ほど。鳥取砂丘へ続く丘を上がると、一面のラッキョウ畑が現れた。砂丘を利用した農業。“砂の海”を“緑の海”に変えた農家の努力に、頭が下がった ▼日本には、多くの砂丘が分布する。この砂地を利用しようと努力が払われたが、…

きょうの聖教新聞 2007・3・3

★名字の言 ▼海外での仏教研究の動向について詳しい研究者たちと話す機会があった。異口同音に彼らが語った言葉は「エンゲージド・ブディズム」 ▼「社会参加仏教」などと訳される。寺院の中で説法するだけはなく、積極的に社会に貢献するーそんなあり方を評価…

小説「新・人間革命」 陽光50 3月2日

各演目が終わると、山本伸一はマイクを取って語り始めた。 「このすばらしい満天の夜空の下、いよいよハワイは、世界的な焦点の地となるべき松明を掲げました。 皆さんは、世界平和の原型を構築しゆく“核”となり、また、コンベンション大成功への導火線とな…

きょうの聖教新聞 2007・3・2

★名字の言 ▼8万509人ー広島市内で被爆者手帳を持つ人である。「それは尊い一個の人間の、悲しみや怒りが積み重なった数」と、広島平和記念資料館の前田耕一郎館長は語る ▼館内に、死んだ幼子を背に、さまよう母の絵がある。故・松室一雄さんが、これら3…

小説「新・人間革命」 3月1日 陽光49

プレ・ハワイ・コンベンションが始まった。 真っ白いドレスに身を包んだ婦人部の優雅な踊りもあった。フラダンスもあれば、松明を手にしての、勇壮な民族舞踊もあった。 山本伸一は、一つの演技が終わるつど、立ち上がって拍手を送り、励ましの言葉をかけた…

きょうの聖教新聞 2007・3・1

★名字の言 ▼「婦人部の方が近くにいるから安心」。帰省した息子と母が、その婦人部を方を前にして、期せずして同時に発した言葉だ ▼息子は東京、母は大阪。数時間でいける距離だが、かつて胃を摘出し、腎臓を失った母は70歳になる。用がなければ互いに電話…