2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

きょうの聖教新聞  2008・6・17

★名字の言 ▼サッカーW杯予選突破へ、日本代表チームの要として期待が集まる中村俊輔選手。「サッカー選手として誰にも負けないことは?」と取材で聞かれ、「妥協しない姿勢」と答えた。その大切さを痛感したのは、中学3年生の時 ▼有名選手がひしめくクラブ…

小説「新・人間革命」  6月14日 共鳴音23

アウレリオ・ペッチェイ博士が、祖国のイタリアで抵抗運動に身を投じ、そして、逮捕されたのは一九四四年(昭和十九年)二月、三十五歳のことであった。 ナチス・ドイツがムッソリーニを傀儡にし、北イタリアを支配下に置いていた時である。 博士は、顔も見…

小説「新・人間革命」 共鳴音22  6月13日

パリ会館の応接室で、山本伸一はペッチェイ博士に提案した。 「部屋が狭くてすいません。庭がきれいですから、今日は外でお話ししませんか」 「それはいいですね」 庭にテーブルとソファを用意し、パラソルを立てて、語らいが始まった。 博士は、情熱を込め…

小説「新・人間革命」 共鳴音21  6月12日

色とりどりの美しい花々が、微笑むように風に揺れていた。 ローマクラブのペッチェイ博士が、パリ会館に到着したのは、五月十六日の正午過ぎのことであった。 白髪の博士が、さっそうと車から降りると、山本伸一は両手を大きく広げて歓迎した。 「遠路はるば…

小説「新・人間革命」 共鳴音20  6月11日

この一九七五年(昭和五十年)の二月、アウレリオ・ペッチェイ博士から山本伸一に、会談を希望する書簡が届いた。 その後、両者の間で、具体的な日時と場所が検討され、当初は、イタリアのローマで会見する予定であった。 伸一は、ローマを訪問する日程を組…

小説「新・人間革命」 共鳴音19  6月10日

ブロソレット大統領府事務局長と山本伸一は、日仏関係や、ヨーロッパ文化と日本文化の違いについて語り合った。 また、中国のトウ<登におおざと>小平副総理がフランスを訪問中であったことから、中仏関係について尋ね、さらにソ連観についても意見交換した…

小説「新・人間革命」  6月7日 共鳴音18

記念の集会に引き続いて、パリ会館で、十一カ国の代表者によるヨーロッパ最高会議が開催された。 席上、南フランスのプロバンス地方のトレッツに、研修所が設置されることが発表された。 これは、メンバーの研修会などを行うための施設で、皆の要請をもとに…

小説「新・人間革命」 共鳴音17 6月6日

この日、あいさつに立った山本伸一は訴えた。 「仏法は宇宙の根本法則です。信心に励むということは、その最高の法則通りに生きることにほかなりません。ゆえに、幸福境涯を築けるのであります」 また、広宣流布とは、万人の幸福と人類の平和の実現であり、…

小説「新・人間革命」 共鳴音16  6月5日

創価学会のめざす広宣流布とは一次元から言えば、“励まし社会”の創出である。 御聖訓には「末代濁世の心の貪欲・瞋恚・愚癡のかしこさは・いかなる賢人・聖人も治めがたき事なり」(御書一四六五ページ)と仰せだ。 競争社会の様相を濃くし、互いに足を引っ…

小説「新・人間革命」 共鳴音15 6月4日

パリ大学ソルボンヌ校のデュプロン総長と会談した山本伸一は、夜にはパリ会館で、西ドイツ(当時)、デンマーク、スウェーデンなどからやって来たメンバーを歓迎し、懇談した。 さらに、第三次訪中の記録映画を共に観賞。終了後には、皆が喜ぶならとピアノに…

小説「新・人間革命」 共鳴音14  6月3日

デュプロン総長と山本伸一は、教師と学生の断絶という課題についても率直に語り合った。 総長は、教師は学生との間に交流がなくなっていることを認識し、責任を感じる必要があると指摘して、こう語った。 「教育にとって大事なのは、“よく聞くこと”です。し…

小説「新・人間革命」 共鳴音13  6月2日

五月のパリは、色とりどりの花が咲き競い、緑が薫る、美しい希望の季節である。 翌十四日、山本伸一は妻の峯子らと共に、パリ大学ソルボンヌ校を訪問し、アルフォンス・デュプロン総長と会談した。 総長とは、二年前の同校訪問の折にも語り合っていた。 同校…

小説「新・人間革命」 共鳴音12 5月31日

川崎鋭治は、思い当たるところがあるのであろう。真剣な顔で山本伸一の話を聞いていた。 「人間というものは、どうしても、人に言われないと、自分の弱い面、悪い面に傾斜していってしまい、挑戦の心を失ってしまうものだ。 それを打ち破るためには、常に求…

小説「新・人間革命」 共鳴音11  5月30日

「わたしたちには、行動が人生だ。 力を発揮することだけが喜びなのだ」(注) ドイツの詩人ノバーリスは誇らかにうたった。 会長就任十五周年の記念行事を終えた山本伸一は、五月十三日には、フランス・イギリス・ソ連訪問に出発した。 アメリカ、中国に続…

小説「新・人間革命」 共鳴音10 5月29日

山本伸一は、本部幹部会が終了し、退場する時にも、表彰者の席を回った。そして、開会前に伸一が配ったカブトを被り、微笑む初老の男性に声をかけた。 「カブトがよく似合います。まるで若武者のようですよ」 折から、学会歌の調べが流れた。すると、伸一は…

小説「新・人間革命」 共鳴音9 5月28日

「5・3」の祝賀行事として、五月四、五日には「学会歌まつり」が、また、五日には記念の本部幹部会が、いずれも創価大学の中央体育館で開催された。 この本部幹部会でも山本伸一の渾身の激励が続いた。三日の記念式典に続いて会場提供者の表彰が行われたほ…

小説「新・人間革命」 共鳴音8  5月27日

山本伸一は、強い口調で話を続けた。 「戸田先生のもとで、実質的に学会を支えたのは、私を中心とした、わずか数人の参謀室でした。 先生亡き後も、私と共にこの参謀室の青年たちが団結して、創価学会を引っ張っていきました。 諸君にも、その自覚をもってい…

小説「新・人間革命」  5月26日 共鳴音7

山本伸一の声に、一段と力がこもった。 「私は、いかなる事態になろうとも、情勢がどう変わろうとも、今までの十倍、二十倍、三十倍、五十倍と力を尽くし、皆さんを、創価学会を守り抜いてまいります。 それが会長です。皆さんのために会長がいるのだと、私…

小説「新・人間革命」 共鳴音6  5月24日

記念式典は、いよいよ山本伸一の話となった。 伸一の会長就任十五周年の佳節を刻む式典である。参加者の誰もが、伸一は未来展望などを示す、長時間の大講演を行うものと思っていた。 しかし、大拍手のなか、登壇した彼の話は簡潔であった。 「皆さん、十五年…

小説「新・人間革命」 共鳴音5  5月23日

記念式典は、座談会場などの会場提供者への表彰となった。 山本伸一は、会場提供者の苦労を、よく知っていた。 彼自身、青年時代からアパートの自室を、座談会場などとして提供してきた。何人ものメンバーが訪ねてくるので、“駐輪などで、周囲に迷惑はかから…

小説「新・人間革命」 共鳴音4 5月22日

戸田城聖は、広宣流布のために、さまざまな難に遭い、頑張り抜いてきた同志がいると、励ましのメダルを贈った。 また、折々に、句や和歌を作って、功績のあった弟子たちに贈っては、讃え、励ましてきた。 さらに戸田は、いろいろな局面で青年たちの見事な働…

小説「新・人間革命」 共鳴音3  5月21日

「広布文化賞」は、日蓮大聖人の仏法を根底に、人間文化の興隆に努めてきた人に贈られる賞である。 そして、「広布功労賞」は、地域広布に貢献してきたメンバーを顕彰するものである。 山本伸一は、共に学会のため、広宣流布のために奮闘してくれた同志を賞…

小説「新・人間革命」  5月20日 共鳴音2

五月の三日には、午後一時前から、東京・八王子の創価大学中央体育館で「5・3」記念式典が開催された。 式典の開会に先立ち、午前十一時からは、グラウンドで鼓笛隊の慶祝パレードも行われ、祝賀の調べが大空に舞った。 集った人びとの顔には、喜びがあふ…

小説「新・人間革命」 共鳴音1 5月19日

烈風の 会長就任 十五歳 断固と指揮執る 五月三日よ 一九七五年(昭和五十年)五月三日は、山本伸一の会長就任十五周年の佳節であった。 彼が第三代会長に就任して以来、創価学会は未曾有の大発展を遂げ、十五年前と現在とでは、隔世の感があった。 伸一の会…

きょうの聖教新聞  2008・6・16

★名字の言 ▼お笑い最王手の企業が、昨今のブームに乗って、過去最高の売上高を記録。確かに、目にしない日はないほど、お笑い番組は茶の間にあふれている ▼放送作家の鶴間政行氏はこうした業界に警鐘を鳴らす。芸人は、昔なら自分のためだけでなく、、「師匠…

きょうの聖教新聞  2008・6・15

★名字の言 ▼第2次大戦中、学童疎開をする娘に、父は自分あてのハガキをたくさん持たせた。「元気な日はマルを書いてよこしなさい」 ▼最初に届いたハガキは、威勢のいい大きなマル。しかし翌日からマルは小さくなり、ついにはバツ。そして、ハガキは来なくな…

きょうの聖教新聞  2008・6・14

★名字の言 ▼青年は対話の糸口を探していた。相手は職場の壮年。親子ほどの年齢差に、何度も躊躇した。だが、勇気を振り絞り仏法対話 ▼壮年の口から思わぬ言葉が飛び出した。「池田先生に合ったことがある」。壮年は、20代のころ、学会員の友人から仏法の話…

2008年6月11日付 聖教新聞 広布第2幕第9回青年部幹部会 下-2 全国学生部幹部会での名誉会長のスピーチ

2008年6月11日付 聖教新聞 広布第2幕第9回青年部幹部会 下-2 全国学生部幹部会での名誉会長のスピーチ 「厳窟王」の言葉 不幸に立ち向かうことで立派な強い人間になれる。その時不幸は幸運となる 師匠の老神父は、弟子のダンテスに、こう語ってい…

きょうの聖教新聞  2008・6・13

★名字の言 ▼込んだ電車の小さな出来事。座っている女子高校生の前に、老紳士が立った ▼彼女は「どうぞ」と声をかけ、立ち上がった。男性は、快く席に着き、目の前の重そうな荷物を見て、「持ってあげようか」と。少女は「ありがとうございます」と、これまた…

きょうの聖教新聞  2008・6・12

★名字の言 ▼釈尊の弟子である須梨はん特の有名な故事。自分の名前を忘れほど物覚えが悪く、仲間からも見放された。しかし、師の教え通りに修行を積み重ねた末、悟りを開き、成仏できた ▼一方、日蓮大聖人の門下だった地頭・波木井実長。ある時、自身の訴訟問…